肋骨調整

仕組みやメリットを確認

脊椎や鎖骨のゆがみは身体に良くないと分かっている人が多いと思います。しかし、肋骨のゆがみを調整する意味やそのメリットをよく理解していない人もいるでしょう。今回は肋骨のはたらきや仕組みのほか、ゆがみを解消するメリットも解説します。この記事を読めば、肋骨の大切さが分かるはずです。

肋骨のゆがみを調整する前に！はたらきや仕組みを知る

肋骨のゆがみを調整する前に、肋骨のはたらきや仕組みを理解しておきましょう。

肋骨のはたらきや仕組み

肋骨には、心臓や肺など人体にとって重要な臓器を守るはたらきがあります。呼吸の際には肺が膨らんだり縮んだりしますが、肺の動きと合わせて肋骨が動いているのです。肋骨には左右で合計24本の骨があり、筋肉の力を借りて動きます。
胸髄神経から出て肋骨に沿っている神経は肋間神経といい、これが痛むことの総称を肋間神経痛といいます。肋骨は弓のような形をしていて、内部のほとんどは伸縮できる肺が占めているのです。内部に固い組織が詰まっていないのが肋骨の特徴で、柔軟性が高い軟骨などと繋がっています。

肋骨がゆがむとはどういうことか

肋骨のゆがみ方は多くの場合、以下4種類に分けられます。

● 横幅が広がる
● 前にめくれ出る
● ずん胴になる
● 左右差ができる

人によっては、上記の中から2種類のゆがみ方を同時に併発しているケースもあります。また横幅が広がる原因はさまざまですが、肋骨の5番、6番あたりに位置する横隔膜が原因の可能性があります。肋骨がゆがめば、健康面だけではなく美容面にも以下のようなデメリットがあるのです。

● 呼吸が浅くなり、胸が苦しくなる
● 内蔵のはたらきが低下する
● 咳込みやすくなる
● バストが広がる
● くびれがなくなる
など

日常的に浅い呼吸や反り腰を繰り返していると、横隔膜の前側が引きあがってしまいます。横隔膜が引きあがることで、肋骨が開いた状態になってしまいます。肋骨が開いた状態が続いていると、胸式呼吸をしているかもしれません。胸式呼吸が続くと交感神経が優位になって、寝つきの悪化やイライラなどに繋がります。

肋骨のゆがみを調整するメリットを確認

前項では、肋骨は肺から近い場所にあるとお伝えしました。そのため肋骨のゆがみ調整によって、さまざまな効果が期待できます。

酸素の供給がスムーズになるきっかけを作る

肋骨のゆがみを調整すると、身体における酸素の供給がスムーズになる可能性があります。肋骨の動きが鈍くなると酸素を肺に送り込む量が減るので、身体全体に行きわたる酸素の量が減ります。現代では長時間マスクをつける生活が続いているので、とくにその傾向が現れるでしょう。
私たち人間は自分の置かれた環境に慣れる生物ですから、苦しい状態にも次第に慣れてしまいます。上手に呼吸ができなければ苦しいですが、肋骨のゆがみ調整によって酸素の供給がスムーズになる可能性があります。

スタイルが良くなるきっかけを作る

肋骨のゆがみを調整すると、スタイルが良くなるきっかけに繋がります。肋骨が落ちていると、首の痛みが発生したり猫背になったりと、さまざまな身体の不調を引き起こします。これは首へ常に負担をかけている状態と同じなので、ストレートネックになる可能性があるのです。
ストレートネックになっていなくても、猫のように背中が丸くなる猫背はスタイルがいいとは言えません。しかし肋骨のゆがみを調整して姿勢が良くなれば、スタイルが良くなるきっかけになるでしょう。また肋骨を正しく動かして呼吸することも、姿勢を改善するきっかけに繋がります。